otセキュリティを高める上で留意したいのが、まずitとの差異をよく理解することです。セキュリティという名がつく以上、両方とも守る対象がある点では共通しているものの明確に違いがあります。itが身近な分、同一と考えがちであるため注意しましょう。意識しておきたいのが、セキュリティにおける要素の優先度の違いです。

製造現場における生産を担うotシステムでは、安全性・設備の継続的な稼動と品質といった順番で優先されるべきです。加えてこういった優先事項を妨害する要因を突き止めて、発生するリスクを下げることが重要となります。このような原因追及を経て、対策のルール決めを行っていくことが大事です。また工場で働いている、現場の担当者が運用しやすいルールにすることも大切になります。

いくら強固で安全となるルールであっても、毎日施行しにくいのでは生産・業務に影響が出てしまいます。otセキュリティ対策を実施・運用する当事者は、現場の担当者であることを理解しておきましょう。ポイントとしては生産活動・業務と併用できること、そしてセキュリティ対策の運用に関して負担がかかり過ぎないことの2点に留意します。スムーズに運用するには、現場の負担に配慮したルール策定が大事という訳です。

さらには何故その施策を行うべきなのか、重要性を深く理解してもらうのも大切なことです。意義を理解して、正しく遂行してもらうためにも策定と研修を入念に行うようにしましょう。